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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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「多様性の中の統一」というメッセージで独立53周年を祝う(フィジー)

フィジー独立記念日(フィジーデー)は、数千人の市民が国旗を振りながらフィジー共和国軍音楽隊とともにスバの街を行進し、アルバート公園で国旗掲揚式が行われた。

10月10日は、フィジー共和国が1970年にイギリスから独立して53年目にあたる。フィジーの首長たちは1874年、イギリス領への主権譲渡を自発的に希望し、フィジーの旧首都であるレブカに集まり、譲渡証書に署名した。その歴史的瞬間の再現が行われ、若いフィジー人たちが18世紀の英国外交官の衣装を身にまとい、フィジーとトンガの酋長たちが証書に署名した。

フィジーのカトニベレ大統領は、テレビ放映された演説で、「私たちは、愛するフィジーの発展と近代化に貢献したすべての人々への感謝の念を忘れてはならない」と述べた。アルバート公園では軍事パレードが行われ、フィジー共和国軍音楽隊の演奏に合わせて、勲章を授与された将校の隊列が公園内を行進した。ランブカ首相を先頭に、フィジーの要人たちが公園内のスタンドから参列した。

大統領はまた、「我々は不確実な時代を生きている。気候変動は、熱帯サイクロンの頻発、乾燥期間の長期化、洪水、海面上昇をもたらし、私たち太平洋地域にとっては、コミュニティの移転や文化の喪失をもたらした。世界の他の国々と同様、ウクライナにおける現在の侵略戦争を見て見ぬふりをすることはできない。世界の他の国々と同様、我が国も供給の変化による混乱や、食料輸入に大きく依存している食料安全保障への脅威に直面している。」と演説した。

フィジーは政治的混乱の歴史があり、40年の間に4回のクーデターを経験している。選挙で選出されたランブカ首相自身が1987年の最初のクーデターを主導し、インドの血を引くフィジー人に対する人種差別的な攻撃や暴動を引き起こした悪名高い事件があった。今年5月、ランブカ首相は特別式典で犠牲者に公開謝罪を行った。この事を踏まえてカトニベレ大統領は、フィジー国民に「未来に目を向ける」よう呼びかけた。
「過去に下された決断や行動の代償として、私たちは大きな痛手を負ってきた。次世代により良い未来を築くために、過去から学んだ教訓を思い出し続けなければならない。私たちは、自分たちの強みと成果を受け入れ、前を向いていかなければならない。我々の歴史を振り返りながら、全てのフィジー国民に、我々が達成した勝利を祝い、未来に目を向けるように望む」と演説した。(Radio New Zealand/OCT11, 2023)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/499937/fiji-marks-53rd-anniversary-with-a-message-of-unity-in-diversity