クック諸島の観光産業は、パンデミック以前の水準に戻りつつあるが、閑散期と航空運賃の高騰に悩まされている。ラロトンガではレンタカーは借りにくく、多くのホテルが満室だ。Tama船長の愛称で親しまれているキャプテン・タマズ・ラグーン・クルーズのオーナー、Tuavera氏は、ビジネスは非常に好調で、2020年初頭に国境が閉鎖される前よりも良くなっていると語った。
「観光客が増えました」とトゥアヴェラは言う。ハワイ、タヒチ、シドニー、オークランドから複数の航空会社がラロトンガに就航していることも、好調の一因だという。Maire Nui Gardens Caféを経営するBarnett氏もまた観光客の数も記録的であり、かなり好調だと述べる。アジア開発銀行(ADB)によれば、観光は国の経済活動の60%以上を占めている。クック諸島観光産業協議会のScott会長も、「ビジネスは活況を呈している」と語った。
しかし、スコット氏によれば、すべての人にとって楽観的な状況ではなく、「借金返済猶予期間」中に滞った多額の借金返済を取り戻そうとしている人たちもいるという。利息の上乗せが、多くの企業、特に開業したばかりの企業や、感染拡大前に拡張したばかりの企業にとって、返済スケジュールの面で大きな影響を及ぼしているという。
クック諸島Australasia観光局のWest支配人によると、クック諸島の観光客数はピーク時であった2019年から15~20%減となっているという。West氏によると、需要があるのは確かだが、2019年のピーク時とならぶには、オークランドから1日あたりもう1便のフライトが必要だという。これに関して、クック諸島観光業者はニュージーランドからの飛行機代が高いことに不満を抱いている。現状ではオークランドからラロトンガに行くよりアメリカに行く方が安いという。ラロトンガン・ビーチ・リゾート&ラグーナリウムのオーナーであるCrocombe氏は、航空会社とクック諸島のコミュニティとの間にもっと良いコミュニケーションが必要だと主張する。(Radio New Zealand/SEP07, 2023)