7月中旬、マーシャル諸島首脳による核実験補償の増額を求める11時間にわたる訴えが米国議会で否決されたとき、マーシャル諸島政府は、7ヶ月間の交渉に終止符を打ち、停滞していた補償金協定に合意した。マーシャル諸島のMuller首席交渉官によって7月28日に発表されたこの合意により、米国は、太平洋諸島における米国の安全保障体制にとって重要な北太平洋3カ国との安全保障・経済協定を締結することになる。

パラオとミクロネシア連邦は5月、米国との自由連合協定の一環として、新たな資金援助協定に署名した。しかし、マーシャル諸島首脳は、マーシャル諸島で実施された合計67回の核実験による、現在も続く健康・環境問題への米国の対応に不満を抱いていた。しかし、マーシャル諸島が補償金協定に合意せず、核実験の補償金請求金額を増やし続けようとした場合、「アメリカが再び協議のテーブルに着いてくれる保証はなかった」とMuller主席交渉官は言う。こうして以前から論争になっていたMOUの受け入れに合意したことでマーシャル諸島Iはミクロネシア連邦やパラオと同じ立場に立った。

また、現在、マーシャル人の半数近くが米国に住んでいるが、米国との協定の失効で彼らに混乱を起こすという可能性がなくなったことについてもMuller主席交渉官は触れ、それが今回の合意の理由のひとつでもあったと語るとともに、大局的なものの見方をした結果、協定締結に合意したとした。（Radio New Zealand/JUL31, 2023)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/494852/marshall-islands-end-us-compact-hold-out