ブリンケン米国務長官は26日、二国間協議のためトンガを訪問、フアカヴァメイリク首相と会談し、両国関係の強化について話し合った。共同記者会見において、ブリンケン氏は、太平洋における米国の積極的な取り組みが、中国の影響力拡大に対抗するためのものなのかどうかについて質問を受けた。これに対してブリンケン氏は、中国の影響力は気になるが、アメリカの関心は太平洋諸国とより強固なパートナーシップを築くことだと述べた。そして、中国のこの地域への関与が強まるにつれ、海洋権益の主張、南シナ海のような係争地での軍事化、略奪的な金融活動などますます問題のある行動が見られるようになったと懸念を表明した。一方、トンガ政府は現職の米国務長官がトンガを訪問するのは初めてであり、トンガの最近の歴史において、米国から受けた最高レベルの訪問であるとし、両国の関係強化に対する米国の意欲とコミットメントを明確に示すものであるとしている。そして、フアカヴァメイリク首相によれば、今回のブリンケン氏のトンガ訪問は、昨年ハリス米副大統領が発表した関係強化の呼びかけに基づくものだという。今回の会談で具体的には、トンガ国民の負担となっているスバでの米国へのビザ申請に関連する現行プロセスの迅速化、強制送還者や人身売買、そしてサイバーセキュリティを含む問題に関する協力についてなどが話し合われたという。今回のブリンケン氏訪問は、トンガにアメリカ大使館が開設されてからわずか2ヵ月後、そしてバイデン大統領が太平洋諸国への開発援助に8億米ドル以上を提供すると公約してから1年後に実施された。(Radio New Zealand/JUL27, 2023)
トンガ
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米国務長官、中国への懸念を表明 (トンガ)
2023.07.28