マクロン大統領は、1998年のヌメア協定に代わるニューカレドニアの新法案の手続きを進めると述べた。ニューカレドニアではヌメア協定に基づき、フランスからの独立を問う住民投票を3回実施し、いずれも独立に反対するとの結果が出た。しかし、2021年12月に実施された最後の住民投票の結果は、Covid-19の影響を理由に先住民カナック族がボイコットしたことで、争点となっている。26日の演説で、マクロン大統領は独立派に対して難題を投げかけたという。マクロン大統領は演説で、基本的にフランスは、30年間続いた枠組み協定であるヌメア協定に代わって、ニューカレドニアに新しい政治法令を導入するプロセスを進めると表明した。これに対して独立派の議員たちはマクロン大統領の演説をボイコットしたという。マクロン大統領は演説で、来年5月に迫った地方選挙と議会選挙のために選挙人名簿の凍結を解除することを語った。これにより、数千人以上のフランス人が投票できるようになる一方で、2024年から憲法の見直しを進めると述べた。ヌメア協定はフランス憲法の条項として定着しているため、大幅な憲法改正が必要だ。マクロン大統領はこの見直しを強力に進めることを示唆した。また、マクロン大統領は重要な2分野を中心に、フランスの将来の役割についても語ったという。1つ目は、ニューカレドニアの経済・社会モデルの再構築で、特に先住民族カナック族の貧しい人々の雇用に関する不平等への取り組みである。2つ目はニッケル産業についてで、この重要な産業分野の生産性を向上させることであり、ニッケルの動力源であるエネルギー危機を解決する必要性を述べた。(Radio New Zealand/JUL27, 2023)
ニューカレドニア
【経済・社会動向】
マクロン大統領、ヌメア協定を破棄し新法制定へ(ニューカレドニア)
2023.07.28