米国が中国との影響力争いで重要視している太平洋地域の2カ国が、安全保障・防衛条約の一環として、資金援助の取り決めを20年間延長することに合意した。ミクロネシア連邦は5月15日に、続いてパラオが5月17日にユン米国大統領特使と最終的な自由連合協定に署名した。今月末に正式に協定が締結され2年間の交渉に終止符が打たれる見込みだ。米国政府関係者によると、新しい資金調達契約の20年間で、ミクロネシア連邦は33億米ドル、パラオは7億6千万米ドルを受け取ることになる。その一方、北太平洋で協定を結んだ3つめの国である、マーシャル諸島は、同国に残る米国の核実験遺産をめぐる未解決の問題を理由に、速やかに署名する可能性は低いと思われる。マーシャル諸島カブア大統領とユン特使は2023年1月に、20年間でRMIに提供される予算額を明記した覚書を交わしたが、現段階では両政府が新たな20年契約について合意に達するかどうかは不明である。ユン特使はマーシャル諸島の状況を認め、ロイター通信に対し、今週末にマジュロを発つ前に米国とマーシャル諸島が協定に署名するかは「疑問だ」と述べた。(Radio New Zealand/MAY18, 2023)
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ミクロネシア連邦
【経済・社会動向】
バイデン大統領特使、北太平洋2カ国と協定締結にこぎつける(ミクロネシア・パラオ)
2023.05.18