太平洋地域の第一人者といわれるAqorau博士が、「太平洋諸島の将来についての大局的な話し合いが行われるべきなのにそれが行われていない」とマーシャル諸島ジャーナルに掲載されたインタビューの中で述べている。経済発展を促進するための太平洋の島々の間の障壁を取り除くこと、島の若者が地元や世界での仕事に必要な21世紀のスキルを身につけること、地域を覆う非伝染性疾患の流行に歯止めをかけること、政府が国の将来にうまく対処するための統治システムの改革-これらは、Aqorau博士が島の指導者の優先課題にする必要があると考えるが、ほとんどの場合、話題に上ることがない問題だという。
1月にソロモン諸島国立大学の副学長に就任したAqorau氏は、「この地域では将来について十分な議論がなされていない。」と述べた。「すべての太平洋の島々は、農業、漁業、観光、その他の分野で機会を創出する必要がある」と彼は言う。「難しいことだが、この地域では、自ら問うべきだ: 私たちはどのような共同ブランドを作ることができるか 」と。彼は、太平洋の国々が互いに競争するのではなく、観光パッケージとして観光客に提供することができると考えている。
「Covid-19感染拡大から何を学んだか?」と彼は問いかける。「観光業など、ひとつのものに依存した国は苦戦した。私たちは自分たち(太平洋地域)をひとつの経済圏として捉えるべきだ。国の壁を取り払い、協力し合うことが必要だ。」と主張する。また政府については、そのあり方を根本から変えない限り、様々な変化に対応するする能力が欠如していると言う。特に汚職の悪化がこの地域のガバナンスを弱体化させていると見ていると述べた。地政学的な競争原理が島々のガバナンスにさらなるストレスを与えているという状況の中で、Aqorau氏はこの地域を支援している国に対して「島嶼国の負担を増やすだけの必要の無い物を寄付するのではなく、ガバナンスの観点から政府の体質改革を支援してはどうか。」と提案している。(Pacific Islands News Association/MAR28, 2023)
https://pina.com.fj/2023/03/28/big-picture-vision-conversations-missing-in-the-pacific/