損失損害基金の設立により、太平洋地域はエジプトでのCOP27から恩恵を受けたように見える。しかし、このサミットは成功したと言えるのだろうか?いくつかの懸念事項がある。COP27議長が、難航していた損失損害基金の創設に関する合意を確認した時、太平洋地域にとってはほろ苦い瞬間だった。会議が始まった当初、損失損害基金は議題にすら上らなかったことを考えると、太平洋地域にとっての目覚ましい成果とされるが、この基金の設立と運用を急ぐようにという途上国の要請はまだ認められていないからだ。基金は2024年までに立ち上げられる予定である。気候災害に見舞われた太平洋諸国のリーダーたちは、今回の資金提供決定を受け入れる一方で、COP27がその目的を達成できなかったと感じている。マーシャル諸島の気候特使であるKathy Jetnil-Kijinerは、2週間の交渉は「失敗」であるとし「大きな進展もあったが、排出量の削減を約束できなかったことに深く失望している。化石燃料を段階的に削減しなければならないし、今そうしなければならない」と述べた。交渉の冒頭、COP27 議長は、この会議を取り組みのための COP と位置づけたが、パプアニューギニアの代表は、 「単なるレトリックではなく、今、強力な政治的コミットメント」が直ちに必要であると述べた。(Radio New Zealand/NOV23, 2022)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/479332/the-agony-and-the-ecstasy-pacific-reflections-on-cop27
太平洋地域
【環境・気候変動】
苦悩とエクスタシー COP27を振り返って(太平洋諸島)
2022.11.25