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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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国連生物多様性条約における中心的な役割を担うべき太平洋諸島(太平洋諸島)

国連の生物多様性条約(BBJN:Biodiversity Beyond National Jurisdiction)の交渉が終結に近づくなか、世界の排他的経済水域の20パーセントがある太平洋島嶼国のニーズと利益を考慮しなければならないと専門家が述べている。この条約は、海洋遺伝資源に関する問題やその利用と利益配分に関する疑問、環境影響評価、地域ベースの管理手段や海洋保護区などの措置、人材育成と海洋技術の移転、気候変動と海の回復力、乱獲や採掘、汚染など生物多様性を脅かし気候変動を加速させる行為を抑制する目的で、公海での海洋活動の規制などを目指している。ソロモン諸島出身で海洋科学者のSoapi博士は、南半球最大の無人島の保全に取り組む「Tetepare子孫の会」の設立と理事を務めているが、このような条約を太平洋で実施できるのだろうかと問いかけている。「この条約に参加するために、私たちはどのような条件を満たす必要があるのでしょうか?科学的な面だけでなく、法的な面、制度的な面、そしてこの条約を実施できるサポートが必要です」とSoapi博士は述べた。Soapi博士は、先週火曜日、グローバル化に関する太平洋ネットワーク、DAWN(Development Alternatives with Women for a New Era)とWWF太平洋が主催したウェビナーで講演し、そこには太平洋委員会(OPOC)顧問のTekau Frere氏、第3世界ネットワーク事務局長のChee Yoke Ling氏、IT for Changeの創設メンバーで事務局長のAnita Gurumurthy氏も参加した。Soapi博士が強調した問題の一つは、この地域における海洋科学能力の低さである。海洋科学評価報告書などの世界的な報告書に太平洋諸島民が参加していないことに加え、この地域には公海用の調査船がなく、水路調査船を持っているのはフィジーだけである。「また対応能力不足でデータ解析の一連の流れに関与できないこともある。私たちが太平洋で行っていることのほとんどは海洋資源の保全に役立っているようですが、私たち以外の国は、持続可能な方法を超えて資源を開発している。太平洋は、22の島国、約1200万人が住んでおり、約2800万平方キロメートルを占めるが、その98%が海で、陸地はわずか2%だ。しかし、私たちはEEZを表示していても、公海ではご存知のように、海洋と海洋生物に境界線が無い。海洋科学に関する研究は世界全体の4%に過ぎず、海底についてはほとんど知られておらず、生態学的、経済的、文化的に価値のある海洋遺伝資源やデジタル配列情報については大きなデータギャップがある。デジタル配列情報は、農業ビジネス、軍事研究、特に製薬分野での需要が大きく、SARS-CoV-2ウイルスの配列を利用してCOVID-19ワクチンが一夜にして作られたと言われている。デジタル配列情報はBBNJ条約に含まれているが、公正かつ衡平な配分に関する言及はなく、生物多様性条約の名古屋議定書と矛盾している。弁護士であり、国際女性権利アクションウォッチ・アジア太平洋(IWRAW-Asia Pacific)とSahabat Alam Malaysia(マレーシアの地球の友)の理事であるLing氏は、「BBNJ草案の前文を見ると、保全と持続的利用がある一方で、公平・公正な利益分配について言及されていない」と述べている。国の管轄外の海洋資源についても同様の公平な枠組みを持たなければ、それは一方通行の採取となり、それらの資源や情報にアクセスするための人類の共通遺産はあっても、特に太平洋諸島の人々と横断的に共有することはできない。」と述べる。国連事務総長の技術円滑化メカニズム支援10人委員会のアドバイザーを務めるGurumurthy氏は、コミュニティベースの資源管理のための国際・国内スチュワードシップルールを作るなら、単に含めるだけでなく、除外のルールも考えなければならないと言う。また、集団的利益分配の仕組みづくりが大切としたうえで、「これは物質的なガバナンスの課題ではない。海をどのように統治するかという問題に直面しているわけではない。病原体をどのように管理するか?生物資源や生物模倣資源をどのように管理するか?そうではなくて、直面しているのは、これらの資源に関する情報をどのように統治するかということだ。だから、私たちはここでメンタルシフトが必要だ。」と述べた。公海条約とも呼ばれるBBNJ条約の交渉は、コロナウィルスの感染拡大で長い間中断していたが、今年3月に再開された。8月15日から26日まで開催される第5回政府間会議で最終的な合意がなされる予定だ。その合意は、Soapi博士が言うように、太平洋地域の懸念に配慮したものであるべきだ。太平洋地域の海洋は文化、生活の中心であり、また、国の管轄内にありながら管轄外であるこれらの深海を含む未踏の海域や、非常に多様な海洋生態系との近接性を支えているものでもある。 (Pacific Island News Association/AUG17, 2022)
https://pina.com.fj/2022/08/17/pacific-must-be-central-to-un-biodiversity-treaty-pacific-must-be-central-to-un-biodiversity-treaty/