スイスは、2015年5月25日以降に発行されたバヌアツのパスポート保持者のビザなし入国を認めないこととした。禁止期間は2023年2月3日まで。これは、3月に欧州連合（EU）の理事会がバヌアツとのビザ免除協定を一部中止することを決定したことを受けたものだ。EUは、バヌアツのゴールデンパスポートと呼ばれる投資家市民権プログラムが、EU諸国にとって脅威となることを懸念していた。ただし、スイスの連邦司法警察局は、スイス移民局とともに、2015年5月25日以前に発行されたパスポート保持者は、この決定の影響を受けないと表明している。EUとスイスの両当局は、バヌアツが適切なセキュリティクリアランスを持たない外国人にパスポートを付与しており、これが公序良俗や国内治安に対するリスクとなる可能性があるとしている。3月にEU理事会がバヌアツとのビザなし渡航協定の停止決定を発表した際、バヌアツ当局はインターポールのデータベースに登録されている申請者に市民権を付与しているケースが多いことを強調した。しかし、EU理事会は、申請がセキュリティチェックなしで迅速に処理され、バヌアツのゴールデンパスポートを取得した者は、バヌアツに物理的に滞在する義務がないと主張している。EUはまた、ゴールデン・パスポート（＊）を運用している加盟国に対し、この制度を "倫理的、法的、経済的に好ましくない "とし、この制度を止めるよう求めている。
（＊）一定の投資をすることなどの条件を満たせば、外国人に特別に市民権を与える。　
（Radio New Zealand/JUN15, 2022)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/469145/switzerland-banning-most-vanuatu-visa-free-entry