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IPCC報告書、地球温暖化の「不可逆的」な影響を警告 (太平洋諸島)(IPCC:気候変動に関する政府間パネル )

IPCCの第2作業部会報告書が発表となり、最悪の事態を回避するための時間は短いながらも残されているとしている。しかし、この報告書で世界人口の40%以上が気候に対して「非常に脆弱」であることが明らかになり、一方、気温の上昇を1.5℃以下に抑えれば、予測される損失を減らせるという希望もあるということがわかった。報告書には、状況を好転させるためには、今が行動の10年であることが明確に指摘されている。また、この報告書では、洪水や熱波など気候変動に関連した異常気象が、これまでの評価で指摘されていたよりもはるかに深刻に人間や他の生物種を襲っていることを示している。2010年から2020年の間に、アフリカ、南アジア、中央・南アメリカの一部を含む非常に脆弱な地域では、世界の他の地域に比べて15倍以上の人々が洪水、干ばつ、嵐で死亡している。IPCCは、すべてのシナリオにおいて、今後数十年の間に10億人以上の人々が沿岸特有の気候災害の危険にさらされると予想している。気温が1850年代の水準より1.7~1.8℃上昇した場合、報告書によると、人類の半数が暑さと湿度に起因する生命を脅かす気候条件にさらされる可能性があるという。さらに、今後数10年の間に、病気がより早く蔓延する可能性が高いと述べている。特に、気候条件の変化によって、蚊を媒介とするデング熱が今世紀末には数十億人にまで拡大する恐れがあるという。
以下は報告書に書かれている生物種に対する温暖化の脅威についてである。
- 報告書で評価対象とされた生物の約半数は、すでに高台や極地へ移動している。
- 世界が1.5℃温暖化した場合、評価対象となった種の最大14%が非常に高い絶滅のリスクに直面する可能性があり、3℃温暖化した場合はそのリスクが最大29%に上昇すると予想される。
- 生物多様性脆弱性ホットスポットに分類される地域に生息する生物については、すでに非常に高い絶滅リスクが、温暖化が2℃向かって進むにつれて2倍に、3℃になると10倍になると予想されている。(Radio New Zealand/MAR01, 2022)
https://www.rnz.co.nz/news/world/462482/climate-change-ipcc-report-warns-of-irreversible-impacts-of-global-warming