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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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火山噴火時の遭難信号を国連が懸念(トンガ)

国連によると、1月15日の大規模な火山噴火と津波の後、トンガ諸島の島々で遭難信号が検出され住民らの安否が心配されている。当初の報告では、本島のトンガタプでは大量の死傷者は出ていないとされ、2名の行方不明者が報告された。首都ヌクアロファは大きな被害を受け、島の西側のビーチ沿いのリゾート地や住宅も被害を受けたとのことだ。国連人道問題調整事務所(OCHA)は、月曜日に発表した最新情報の中で、負傷者は軽微であると報告したが、「さらなる火山活動もあり得る」とし、特に離島については通信手段の被害が大きく、正式な被害はまだ発表できないことを強調した。OCHAによると、遭難信号が検出されたフォノイ島とマンゴ島の2つの島が「特に懸念される」とのことだ。トンガ政府によると、マンゴ島には36人、フォノイ島には69人が住んでいる。専門家によると、2014年に噴火したこの火山は、約1カ月前から噴煙を上げていたが、約1000度に過熱した上昇マグマが20度の海水と出会い、瞬間的に大爆発を起こしたという。科学者たちは、噴火の異常で「驚異的」なスピードと力は、単にマグマと海水のぶつかりだけでなく、より大きな力が働いたことを示しているとしている。噴火の影響は、フィジー、ニュージーランド、米国、日本など遠く離れた地域にも及び、ペルー北部の海岸では、津波による高波のために2名が犠牲となった。トンガの駐豪副代表は、援助物資の輸送によってCovid-19が感染の無い同島に拡散するリスクを懸念していると述べ、ロイター通信社に対して、Covid-19の津波という別の波を持ち込みたくないと述べた。トンガに送られる援助物資は検疫を受ける必要があり、外国人は航空機から降りることができない可能性が高いという。海底ケーブルの損傷により、国際通信に大きな支障が出ており、復旧には1週間以上かかる可能性があるため、オーストラリアとニュージーランドが衛星電話で支援しているという。現在、灰が飲料水を汚染しており、健康への影響が懸念されている。国際赤十字・赤新月社連盟の太平洋地域代表であるグリーンウッド氏は、ロイター通信に対し、最大で8万人が津波の影響を受けた可能性があると述べた。水の浄化、避難所の提供、家族の再会が最優先事項であるとしている。今回噴火したフンガ・トンガ・フンガ・ハアパイは、過去数十年にわたって定期的に噴火している。ニュージーランド在住の火山学者クローニン氏は、今回の噴火が30年前のフィリピンのピナツボ山以来の規模であるとRNZに語った。(Radio New Zealand/JAN18, 2022)
https://www.rnz.co.nz/news/world/459724/distress-signal-prompts-un-concern-after-tonga-volcanic-eruption