(記事中の通貨ドルはすべてオーストラリアドル)
国際労働機関(ILO)の報告書「国際的人権と労働基準から見た太平洋地域での季節労働者計画」によると、ニュージーランドのRSE計画で働くサモア人は、オーストラリアの同様の計画で働く市民よりも多くの収入を得ているという。ニュージーランドのサモア人は週給1,093ドルで最も高く、フィジー人は週給736ドルで太平洋諸島の労働者の中で最も低い賃金となっている。一方、オーストラリアでは、フィジー人が週給1,138ドルで最も高く、バヌアツ人が週給834ドルで最も低いという結果となった。全体としては、オーストラリアの労働者の平均週給は2,580ドルで、ニュージーランドの週給は2,260ドルとなっている。今回の報告書で一部の雇用主は再度働きに来た労働者がスキルを高め、数年の経験を積んでいるにもかかわらず、最低賃金を支払い続けていることが明らかになった。また他の調査でも指摘されているように、出身国や個々のケースによって収入にかなりの差がみられた。また、雇用条件について、出来高の計算方法が複雑で透明性に欠けていることや、季節ごとに変化する出来高に対応しない雇用主がいることなどの懸念も残る。 (Radio New Zealand/JAN12,2022)https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/459425/ilo-reviews-seasonal-schemes-in-nz-and-australia
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【経済・社会動向】
ILOがニュージーランドとオーストラリアの季節労働制度を総括
2022.01.14