マーシャル諸島の国勢調査の結果速報は驚くべきものだった。期待された緩やかな成長ではなく、マーシャル諸島の人が26%も減少していた(2011年の国勢調査では53,158人だったが、2021年の速報値では39,262人に減少)。最も減少率が大きかったのはラエ環礁で、2011年には348人だったのが、現在は55人と84%の減少となっている。マジュロでは、2011年に27,797人だった人口が、今回の速報値では20,483人にまで減少している。マーシャル諸島の人口は1967年には18,925人、1973年には24,135人に増加し1980年の国勢調査でも同様に30,873人に増えている。1988年の国勢調査では43,380人と飛躍的に増加した。当時、2020年代にはマーシャル諸島に8万人から9万人が住むと予測され政府は年間4%の出生率に歯止めをかけるため、家族計画の大規模な取り組みを推進していた。その後も人口は増え続け、1999年の国勢調査では50,840人となった。それが39,262人に減少したわけだが、今回の2021年国勢調査を担当した経済政策・計画・統計局のdeBrum局長は、「人口減少の大きな要因のひとつは移住率です」と語る。マーシャル諸島の人々は、米国との自由連合規約(Compact of Free Association)により、米国へのビザなし渡航が可能だ。国勢調査データの分析作業は、太平洋共同体事務局の協力を得てすでに進められており、2022年前半には完了する予定だという。 (Radio New Zealand/NOV26, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/456630/marshal
マーシャル諸島
【経済・社会動向】
国勢調査の結果から(マーシャル諸島)
2021.12.03