MENU閉じる

PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

Home > 太平洋諸島ニュース > マーシャル諸島の漁業物語を紹介した記念すべき書籍(マーシャル諸島)

マーシャル諸島の漁業物語を紹介した記念すべき書籍(マーシャル諸島)

かつては太平洋の商業漁業の傍観者であったマーシャル諸島が、世界で最も活況に沸くマグロの積み替え港、2つの水産加工施設、巻き網漁船の網の修理場、そして地元の船籍を持つ漁船団を運営するまでになった経緯が、記念すべき新刊書籍に記載されている。
「海洋の約束:憧れから創造へ―マーシャル諸島漁業物語」はマーシャル諸島がマグロ漁のバリューチェーンを拡大していることを196ページにわたって紹介している。この本では、マーシャル諸島が、世界的に認められているナウル協定締約国(PNA)の保全・管理体制に参加し、持続可能な漁業を実現することで、2010年以降、年間約400万ドルだった巻き網漁業の収入が年間3,000万ドル以上に増加しマグロ収入の取り分が劇的に増加したことを紹介している。PNAの創設者であるアコラウ博士は、本書の序文で「私は、西・中央太平洋で捕獲されるマグロのほとんどを管理しているPNAグループの国々の努力によって、マーシャル諸島の漁業が変化していくのを目の当たりにしました」と述べている。この本は1920年代から始まり、マーシャル諸島が独立し、主権国家としてマグロ漁業に取り組み始めた1970年代後半から現在までを中心に紹介している。
また、かつては遠洋漁業国からライセンス料を徴収するという限られた役割しか果たせなかったMIMRA(Marshall Islands Marine Resources Authority )が、マグロのバリューチェーンのさまざまなレベルに参加するための最新の取り組みを紹介している。この本には、マーシャル諸島と地域の漁業開発に関する初めての詳細な年表が含まれており、マーシャル諸島や他の独立した太平洋諸島が、まず200マイルの排他的経済水域を主権的に管理し、最近では商業漁業のパラダイムを太平洋諸島が管理する権利ベースの管理に移行するために、PNAベッセル・デイ・スキームの実施に取り組んだ際に直面した多くの課題などが紹介されている。
MIMRAは、10月8日にマジュロで行われる正式な出版記念イベントで、マーシャル諸島カブア大統領が基調講演を行い、FFA(Forum Fisheries Agency)事務局長のローゼン博士がプログラムへのオンラインでメッセージを伝える予定だ。この本は、アマゾンのKindle Direct Publishingから出版され、amazon.comで購入可能だ。(Radio New Zealand/OCT03, 2021)。
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/452818/milestone-book-features-the-marshall-islands-fishing-story