政府の議員に向けた多額の融資に対してソロモン諸島の野党は中国に対する失望を表明した。
発表によれば、ソガバレ首相によって署名された8月25日の政府の議事録を公表し、この告発の裏付けとしている。その議事録には、議員は「国家開発資金」の名のもとに24,000ドルの資金にアクセスできる旨が記載されている。またその議事録にはこの資金を申請できる39名の議員のリストが含まれており、この資金の総額は960,000ドル以上に及んだという。
野党のWale氏は「これらの資金は国のためではない。名前は国家開発資金となっているが、首相が政権を維持するために使用するものだ。」と訴えた。また、「以前は台湾によって資金提供されていたが、政府が中国との国交を決めてからは中国に引き継がれていた。」と述べた。この資金により、外交におけるソロモン諸島政府の独立性が損なわれることとなっていると非難。また、昨年在ソロモン中国大使に対して、この件で話し合いを持ったWale氏は、打ち切りを約束しながらも続いていることに中国に失望したとも述べた。こうした告発に対してソロモン政府は声明で、「この資金が台湾との間で始まった際には、首相の裁量での使用が認められた資金であった」ことを発表し、これまでの首相は、この資金を裁量で分配してきた。しかし、中国に引き継がれてからはこの資金は主にプロジェクトにかかわる資金となっていると述べた。そして、Wale氏に対しては、不勉強により政治的な不安定を巻き起こしたとして厳しく批判した。
Wale氏は今年の、資金受け取り者リストはすべて政府の議員だと主張して政府の対応に反撃した。また、首相に対して2019年と2020年の受け取り者のリストを提出して、恩恵を受けたのが政府の議員だけでなかったことを証明すべきだとしている。中国大使館は傍観に徹している。(Radio New Zealand/SEP08, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/450964/solomons-opposition-disappointed-in-china-for-allegedly-bankrolling-multi-million-dollar-fund-for-govt-mps
ソロモン諸島
【経済・社会動向】
【中国・台湾進出動向】
野党が政府議員に対する多額の融資に関して中国への失望を表明(ソロモン諸島)
2021.09.13