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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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自然環境に経済的価値を(パプアニューギニア)

パプアニューギニアは世界の生物多様性の7%を有しており、国連開発計画(UNDP)はそれを資源として経済に反映させたいと考えている。どうやって「自然」に経済的な価値を与えることができるのか。UNDPのPNG駐在員であるWagener氏は、食べ物、水、木材、新鮮な空気、などしばしば自然が人々に与えてくれるものが忘れられ、低く評価されがちだという。そして、現状ではただ同然に扱われているエコシステムが与えてくれるものをきちんと評価するには、まずそれらに価値を与えることだとしている。もちろん人々に対してこれらを有料にするという意味ではなく、重要なのはPNGが自然を国家としての資産として長期的な視点で検討していくということだ。そうした長期的な視点が無いと、開発によりこれらの資産を失っていくことになる。このPNGの生物多様性の資産を正しく評価すれば最終的にはPNGをとても豊かにすることができる。人間の発達というのは、何歳でいくら稼ぎ、どのくらい健康でという事だけではなく、自然環境とどのくらい持続可能な方法で接しているのかという事も重要だとWagener氏は主張する。自然環境を搾取しているのか、それとも、長期的視点でそれと接しているのかという事だ。こうした考え方に基づいて自然資源、自然資本という観点からみた場合、PNGは世界でも有数の豊かな国という事になる。 (Radio New Zealand/MAY10, 2021)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/442250/putting-an-economic-value-on-png-s-natural-environment