太平洋地域環境計画事務局によれば、太平洋諸島ではラニーニャの気象パターンがみられているという。そのため、太平洋諸島中央部に位置するキリバス、ナウル、ツバルなどでは降水量が減少し干ばつの可能性があるという。太平洋地域南西に位置するフィジー、ニウエ、パラオ、パプアニューギニア、サモア、ソロモン諸島、クック諸島南部、トンガ、バヌアツではサイクロンの可能性もあり、洪水や土砂崩れが発生することもある。ラニーニャ現象というとただ科学的な事を意味するように感じるが、これらは太平洋諸島の人々に直接的に影響することだとSPREPの気候変動部門長であるCooper氏は述べ、食物の収穫、Covid19感染拡大期における衛生、洪水、土砂崩れ、またいくつかの場所では干ばつなど直接的に影響があるとした。複合的気象監視システムがラニーニャの発生を示唆している。今月、オーストラリア気象局は海面温度と気圧の観測からラニーニャ現象を公式に発表した。
※ラニーニャ現象が発生している時には、東風が平常時よりも強くなり、西部に暖かい海水がより厚く蓄積する一方、東部では冷たい水の湧き上がりが平常時より強くなる。このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも低くなる。ラニーニャ現象発生時は、インドネシア近海の海上では積乱雲がいっそう盛んに発生する。
(Radio New Zealand/OCT12, 2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/428166/la-nina-to-impact-pacific-sprep
太平洋地域
【環境・気候変動】
太平洋地域環境計画事務局(SPREP)ラニーニャの影響について発表(太平洋諸島)
2020.10.16