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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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国連機関、移民労働者の保護を要求(太平洋諸島)

太平洋諸島の各国は、外国人労働者に対して基本的な健康管理と最低限必要な収入保障をCovid-19感染拡大の中でも留意すべきであると国連人権高等弁務官事務所が見解を示した。この書面において、同事務所はもしもこの状況下において、外国人労働者が母国に帰還できなければ、不法滞在者となりかねないとした。国境閉鎖、出発及び到着の制限、就労ビザの期限切れ、その上、失業となれば太平洋地域の多くの短期ビザ保持者が十分な食べ物や安全な居住場所など、代替の選択肢が非常に限られてしまうとの見解だ。こうなれば、外国人労働者の体と心の健康に関わってくると示唆した。国連人権高等弁務官事務所のThomas Hunecke氏はこの地域全体の人権問題を監視しており、感染拡大期においては人権を基本とした対応は大変重要であり、外国人労働者は社会的な地位に関わらず、健康管理や基本的な収入などの最低限の社会福祉が提供されていなくてはならないと述べた。一方、国際移民機関太平洋事務所のコーディネーターであるPär Liljert氏は、Covid-19感染拡大の時期にあって、外国人労働者は各国で非常に重要な役割を果たしていると述べている。外国人労働者の健康と安全を保障すること、社会の公衆衛生と社会経済回復計画に彼らを含める政策とプログラムが重要だという。Hunecke氏は、感染拡大によって受けた経済の保護と再興という長い道のりがこの地域で始まったわけだが、太平洋諸島の国々は、この危機によって社会の隅に追いやられて、弱者となっている地域とそこに暮らす人々が不等に扱われていることを認知し、それに対して効果的に取り組むことが課題であると述べた。
(Radio New Zealand/JUL20, 2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/421578/un-agencies-call-for-the-protection-of-pacific-migrant-workers