アジア開発銀行とそのパートナーは2022年までに太平洋諸島の市街を改善するための予算として9億米ドルを計上と報告書で発表した。この改善(開発)は主に飲料水と衛生管理に焦点が当てられており、これはCOVID-19の感染拡大を受けてのことだ。感染拡大を防ぐためには手洗い、マスク、ソーシャルディスタンスが重要と認知されているが、そのためにも水道水が必要だという。フィジーのスヴァ、パプアニューギニアのポートモレスビーなどの地域においては、都市開発での建設能力の拡大に焦点を当てるとしている。都市の安全性や生活サービスの質を高めることで、強く健全な経済を保つことが可能だとしている。現在は3億2000万ドルを投じて17都市での開発を視野に入れており、2022年末までに5億8千万ドルの予算を計上してさらに26都市のプロジェクトを実施する。これらはすべて気候変動を考慮して進められるという。フィジーでは4億500万ドルで都市の飲料水供給と汚水処理への投資プログラムが実施される。一方、ナンディでは洪水軽減プロジェクトによりいつも洪水が起きてしまう状況から構造的にこの都市を守る方策が実施される。報告書ではキリバス、ソロモン諸島で実施される飲料水供給プロジェクトの詳細についても触れられている。ソロモン諸島では9300万ドルで首都のホニアラと他の5都市で安全な飲料水と衛生への取り組みを実施する。パラオでは、KororとBaveldaob島で経済、文化、環境に配慮しながらも経済成長と健全性を高めるプロジェクトに焦点があてられる。トンガでは1600万ドルの予算で都市住宅に焦点を当て、飲料水供給と汚水処理など府を含む、将来のニーズの変化を考慮した開発の取り組みが実施される。アジア開発銀行のパートナーとしては、オーストラリア政府、ニュージーランド政府、地球環境ファシリティー、緑の気候基金、ヨーロッパ連合、ヨーロッパ投資銀行と世界銀行が名を連ねている。
(Radio New Zealand/JUL21,2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/421647/pacific-cities-getting-us900-million-revamp
太平洋地域
【経済・社会動向】
立て直しに9億米ドル(太平洋諸島)
2020.07.28