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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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言語週間に際して新たな電子書籍が発行される(サモア)

サモアの少女であることの困難について書かれた新たなフィクションの電子書籍がニュージーランド・サモア言語週間に発行された。ウェリントン在住の作家Dahlia Malaeulu氏は、サモア人の生徒が仮想の物語を通して自分たち自身を見つめることができるように、Taine Samoa(サモア人の女の子)という電子書籍を執筆した。作者のMalaeulu氏は、タイトルには少女とあるが、必ずしも女性のためだけの本ではないとし、「本の中にはサモアの男の子のことも、また、太平洋地域の種族のグループのことも書かれている。」と述べた。昨年、Malaeulu氏は、サモア人としての世界を紹介する記事を書いたが、反響が数多く寄せられたという。中でも、サモア人として、サモアの言葉を話せることに関しての意見が多く、ニュージーランドでロックダウンが実施されている最中にこうした反響を受け、個人個人の体験を物語の中に組みこんでいく決心をしたという。そして、Covid-19の影響を受けて販売経路も出版も通常通りには機能していなかったので、電子書籍での出版となった。「私がなぜサモア言語週間を大切に思うかというと、年に一度この時にサモア人が団結して、サモア人としてのプライドを取り戻す時だから。そしてその時にこの本を出すのがとても重要なのだ。この本は少女の物語ではあるけれど、その背景に彼女らの両親の物語や教師の物語もあある。教師は日々教えていることの意味やそれが生徒のニーズに合わない事であるかもしれないという思いを抱えて過ごしていることが書かれている。そしてまさしく、文化の相互理解やサモア文化に対する自信、そして生徒自身が受け入れられて、支えられているという感覚を生み出す空間を創造することについて書いてある。」と述べた。(Radio New Zealand/MAY25, 2020)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/417425/samoan-author-launches-new-e-book-on-language-week