今年のオークランド芸術祭では太平洋地域特にマオリの詩の豊かさが余すことなく表現された。太平洋諸島の詩を用いて舞台芸術が作り上げられた。現代詩から20年以上前の詩まで、太平洋諸島の詩が様々な地域から集められた。詩の中には、気候変動、植民地化、言語の再活性化、家族の問題、政治のアイデンティティ、女性であることの意味など様々なテーマが盛り込まれている。このUPUと呼ばれる、詩による舞台芸術の開催は3度目で、出演する女優のGaby Solomonaは、毎回新たな気持ちで詩を味わっていると述べ、また、初めて原稿を読んだときには、太平洋諸島の詩にとても感動して、誇らしく思ったと語った。そして、この詩に込められた歴史観を現代の太平洋諸島の若者はどれほど共有できているかも考えさせられたという。書籍の中にある詩を読まなくても、舞台で語られる詩を聞こうとする人々は大勢いる。本棚から詩集を取り出してステージで上演することで人々が劇場へ足をはこぶことになるとUPUの監督は述べた。UPUは3月5日から15日まで、オークランドのQシアターで上演される。(Radio New Zealand/MAR05, 2020)
太平洋地域
【芸術・文化・スポーツ】
太平洋諸国の詩が劇場で:オークランド芸術祭
2020.03.06