日本で開催されるラグビーワールドカップにおいて、日本人の観客らに配慮して、サモアの選手は伝統的な太平洋の入れ墨を目立たぬように配慮するとしている。
日本人にとって、入れ墨は犯罪組織である“やくざ”と結びついて考えられる。入れ墨をした旅行客はしばしばジムや、公共の入浴施設、温泉などでは入場禁止とされている。しかし、サモア人にとっては入れ墨はアイデンティティの根幹を成すものだ。
「我々はどこへ行こうとも我々の島の文化を尊敬するべきだ。我々も自分たちの文化を持っている。しかし、我々がいるところはサモアではない事も事実だ。」と、Va'elua Aloi Alesana チームマネージャーがワールドカップのウェブサイトで述べた。
「トレーニング会場で、入れ墨を容認するところもあれば、そうでないところもあるだろう。必要な場所では、入れ墨を覆う物を渡されている。」
昨年12月ワールドラグビーは選手とサポーターに対して、トーナメント中は入れ墨を隠すことが望ましいとした。サモアのSteve Jacksonコーチはトーナメント開催に当たり、日本文化の専門家を訪ね、選手たちはそれぞれの文化を尊重されることを確かめた。サモアチームのキャプテンであるJack Lamは「入れ墨は我々の文化ではごく当たり前の事」と述べたうえで、
「日本の作法も尊重したい。それでも、私たちが見せる物は大丈夫と思う。」とした。サモアは世界16位にランクされており、9月24日の開幕でロシアと対戦する。その後、スコットランド、日本、アイルランドと対戦する予定だ。(Radio New Zealand/SEP19, 2019)
サモア
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入れ墨を目立たぬように配慮も(サモア)
2019.09.19