パプアニューギニア西部ヘラ州で氏族間の抗争が発生し、3日間で妊娠中の女性2人を含む、少なくとも20人超が死亡した。これを受けて同国のジェームズ・マラぺ首相は10日、迅速に法的措置を取ると約束した。当局によれば、事件が起きたのは同州の高地帯で、対立関係にある氏族同士が金を豊富に埋蔵する鉱脈の支配をめぐって衝突したとみられるという。同国の高地帯で暮らす氏族らは数世紀にわたって抗争を続けてきたが、自動小銃の流入により、衝突による死者数が増加し、暴力の連鎖がエスカレートしている。ヘラ州当局者は死者数がさらに増加する可能性を指摘。地元警察官約40人の増援のため、少なくとも警官100人を配置するよう要請したという。襲撃を受けたカリダ村では、30分の間に妊婦2人を含む女性6人と子ども6人が斬り殺されたり、銃殺されたりしたとみられる。地元メディアは今回の襲撃が、前日発生し6人が殺害された待ち伏せ攻撃に関連しており、その報復とみられるとの見方を示した。同国の高地帯では民族間の衝突が頻発しており、レイプや窃盗、テリトリーの境界や資源をめぐる争いに端を発した古くからの対立関係が、しばしば暴力沙汰を招いているという。(AFP/JUL10, 2019)
パプアニューギニア
【経済・社会動向】
部族間の抗争で20人以上死亡(パプアニューギニア)
2019.07.12