太平洋諸島で台湾と国交を維持しているソロモン諸島は、中国の支援を検証する目的でバヌアツ、フィジー、サモア、トンガ、パプアニューギニア、中国、台湾に視察団を派遣する予定だ。視察団はソガバレ首相により派遣され、台湾との関係を確認する目的と、中国との国交樹立の可能性を検討する目的があるという。視察団の団長であるJohn Moffat氏は、「我々は、この視察をとおして、どのような条件で、どういった支援をうけているのかなどを検証したい。精力的に視察をして8月末までに報告書を提出したい。」と述べ、「結論として、どちらか一方を指示せず、中庸である可能性もありうる。」とした。ソロモン諸島と台湾の関係は、1983年年から国交があり、ソロモン諸島は台湾から支援を多く受けている。他方、ソロモンの輸出の3分の2は中国向けであることも事実である。中国はこの太平洋諸島地域で徐々に存在感を増して、現在では中国の影響をさらに受けやすくなっていることは、西側諸国にとっての懸念事項でもある。これは、この地域の国連での票が重要視されているからだ。オーストラリアのモリソン首相は今年、歴代首相としては初めてソロモン諸島を訪問し、アメリカ政府とともに、台湾支持という現状を維持するように求めている。7名の視察団の別の一人であるFugui氏は、「中国の支援の方法と、それに伴う中国との関係を懸念している国々はある。小さい島国という立場からすると、台湾から中国に国交のパートナーを変えるということは大きな挑戦でもあり、また同時に、我々にとっての好機をきちんと見極めなければならないということだ。」と述べた。(Radio New Zealand/JUN25, 2019)
ソロモン諸島
【中国・台湾進出動向】
中国による太平洋支援に関する視察団を派遣(ソロモン諸島)
2019.06.28