ニュージーランドのフィジー人コミュニティー内では、3月15日金曜日にクライストチャーチのモスクで起きた無差別殺人による動揺が広がっている。このテロで少なくとも50名が死亡、50人以上が重軽傷を負った。ニュージーランドのフィジー人コミュニティーでは、恐怖、悲しみ、など動揺が広がっているという。また一方で、他のニュージーランド国民から寄せられる支援への感謝や、首相のリーダーシップへの信頼、地域での一体感が高まっているともいう。フィジーのバイニマラマ首相は、イスラム教コミュニティーと犠牲者に対して愛と支援を表明した。首相は、「こうした極端な暴力というのは憎しみに満ちた言葉や、対立する考え方に端を発している。すべてのフィジー国民は生まれや宗教に関わらず平等で、オンラインであれ、対面であれ、差別主義な内容を発信する人に対しては、意を唱える勇気を持ってほしい」と呼びかけた。この声明をうけて、駐フィジーニュージーランド高等弁務官のJonathan Curr氏は、次のように述べた。「怒り、ショック、悲しみ、苦しみなど様々な感情を感じても、我々は決して憎しみの扉を開いてはならない。」また、駐ニュージーランドのフィジー高等弁務官は、亡くなった3名の犠牲者の遺族を訪問し、「クライストチャーチのフィジー人コミュニティーは悲しみにくれてはいるが、それでも力強く、この機会にすべての宗教、人種の壁を越えて結束しようとしている」と述べた。(Radio New Zealand/MAR21, 2019)
フィジー
【経済・社会動向】
クライストチャーチモスク襲撃で動揺するフィジー人コミュニティーへ寛容のメッセージ(フィジー)
2019.03.22