太平洋の島国、ソロモン諸島にある世界遺産に登録された海域で、先月座礁した貨物船から石油が漏出している問題について、この船の所有者が謝罪を表明した。貨物船「MVソロモン・トレーダー」号は先月5日、ソロモン諸島の首都ホニアラから南方に約240キロ離れたレンネル島で、ボーキサイトを積載したまま座礁した。
全長225メートルの船体は1か月以上たった今もサンゴ礁に乗り上げたままとなっており、これまでに70トン超の石油が海に漏出した。船内にはまだ600トンの石油が残っているという。同船の保険会社である韓国の「KP&I」は6日、所有者である香港企業「キングトレーダー」の代理として謝罪を表明。「責任問題はまだ確定していないものの、ソロモン諸島の人々に対して心からのおわびを表明し…深い後悔の念を告白する」と述べた。
KP&Iは現在の状況について「受け入れがたい」ものだと述べると同時に、座礁した原因について、当時乗組員が持ち場を離れていたという報道や酒に酔っていたという報道を否定し、突風によるものだと説明した。同社によると現在、オーストラリアやニュージーランド、バヌアツ、米国、シンガポールや欧州から、特殊器材が持ち込まれたり、専門家が派遣されたりしているという。(AFP/MAR7, 2019)
ソロモン諸島
【海洋問題】
座礁船の所有者が謝罪(ソロモン諸島)
2019.03.15