ポーランドで開催されていたCOP24において、マーシャル諸島は気候変動対策として先駆的な事例を挙げた。マーシャル諸島は2050年までに二酸化炭素排出ゼロの発電を計画している。環境大臣のDavid Paul氏はCOP24においてマーシャル諸島の”電力計画“を発表した。この計画はわかりやすく、大小含めたほかの国が同様にどのように二酸化炭素排出ゼロを目指せばよいかを示していると彼は言う。カーボンニュートラルな発電は2050年までに排出ゼロにするという2018年9月の発表を裏打ちするものだ。この計画には、現在2パーセントにとどまる再生エネルギーを今後7年間で50パーセント以上にもっていくために1億7,000万ドルを必要とする。つまり、ディーゼル発電とその送電におけるエネルギーロスを減らし、エネルギーの効率を高め、マジュロやイバイなどの主要な島に大規模な風力、太陽光発電を設置することが必要だと大臣は述べた。そのほかの小さな島々も二酸化炭素排出ゼロを目指すには、相当のコストがかかるが、幸いにもマーシャル諸島は安定した貿易風と、豊かな太陽光に恵まれている。ただしこれらのエネルギー源は不安定で、必要な時に使えない場合もあるので、バッテリーに蓄電することの必要性が高まる。この再生エネルギーにより雇用が確立するような政策も含まれており、若者をこの分野で訓練することも想定されている。マーシャル諸島は現在2025年までの排出量削減目標を掲げている。
マーシャル諸島
【環境・気候変動】
カーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量のバランスが取れている)な発電を計画(マーシャル諸島)
2018.12.14