近著で気候変動が沿岸部に与える被害について書いたNeville Peat氏が「南太平洋の海面上昇はほかのどの地域よりも悪化している」と述べた。本の題名は、“The Invading Sea”（侵入する海）で、ニュージーランドや太平洋の環礁地域での気候変動の影響について調査した内容が書かれている。Peat氏はこの本で、先進国が温室効果ガスを削減する行動をとるように訴えている。海面上昇の影響は世界中で均一ではなく、太平洋島嶼国が最悪の状況だという。彼は著書でツバルの海面上昇がこの数十年にわたり年3.9ミリに及び、世界平均の倍であることを示している。一方、近年はサイクロンが猛烈化しており、この傾向は気候変動と海水温上昇に原因があるとする。今年は、南太平洋地域に7から11のサイクロンが予報されており、このうちの3または4のサイクロンはとても強い勢力との予報だった。太平洋島嶼国は世界に対して温暖化をもうこれ以上進めないように援助と協力を求めるのはもっともなことだ。ピート氏はニュージーランドが太平洋島嶼国の気候変動により受ける影響に対応するための援助を増額したことは正しい方向に進んでいるとしながらも、その他の国々も化石燃料頼みの経済を終わらせるよう強く求めている。(OCT 12, 2018)