7月のサモアでのマグロ漁管理会議を前に、豪州海洋資源・警備センターの漁業管理プログラムを担当するDr.Quentin Hanich主幹が、世界のマグロの60%が生息する太平洋では、大型漁船による乱獲で生息数減少が甚大だと述べている。そして、マグロ漁による鮫の捕獲を最小限にするとか、稚魚を捕獲しないようにするなど、技術的な問題もチェックしていくべきだと警告している。太平洋島嶼国では海岸で落ち穂拾い的に魚をとってきたが、いつでも獲れていたスナッパーが、人口増加とアジア市場に向けての乱獲で姿がみえなくなり、住民は新しい魚を求めてエンジン付き小舟で沖合に出るようになっている。Dr.Hanichは人口増加、気候変動、外国漁船などの問題を抱えながらも、島嶼国と協力して魚の生息数維持に努力していきたいとしている。太平洋共同体事務局は、人口の増加、過剰漁、不適切な流通市場等によって、2030年までに島嶼国沿岸漁業の75%が島内市場への供給力を失うとみている。(Radio Australia/ May 27, 14)
太平洋地域
【農水産開発動向】
食用魚の減少が心配される(太平洋地域)
2014.06.10