トンガ政府は、この3カ月間、導入した中国製航空機MA60型機の国際航空機型式認証問題をめぐり、ニュージーランドとの確執が続いている。10月、ニュージーランドはMA60型機が国際航空機認証機関の証明を得ない限り、継続してきた800万米ドルの観光振興資金供与を中止することにした。トンガは、MA60型機を検査するため航空機安全専門家を送るというニュージーランドの申し入れを拒否した。第3者から専門家を受け入れることは、1,500万米ドルの航空機と1,300万米ドル相当の3年分の補修部品を供与した中国を後ろから刺すようなことで、そのような裏切り行為はできないと担当相が述べている。トンガは、ニウアス島とエウア島向け国内便用に、2015年までに中国からY12型機2機の無償供与を受ける予定である。在北京ニュージーランド大使館は、MA60型機の安全性ではなく、トンガ国内便航空会社のReal Tongaの整備士(operator)に問題があると述べたという報道もある。しかし、その整備士は着陸したニュージーランド航空機の整備も行っている。ニュージーランドの旅行安全警告にも関わらず、MA60型機が飛ぶババウ島の観光客は前年より17%増加している。MA60型機導入で両国関係が冷え込んだ1月、ニュージーランドに本社のある国内便航空会社のChathams Pacificが、政府の航空政策に不満を示し3月3日運航を中止した。そのため、Real Tongan Airlineは7月にMA60型機が到着するまで、Chathams Pacific の航空機をチャーターして運航を続けた。トンガは中国と中国人観光客を団体で受け入れる覚書を交わしている。
(Matangi Tonga/ Nov.11, 13)