ANZ銀行の経済四季報によると、過去10年間の太平洋地域への観光客の増加が地域の雇用や歳入増加に貢献しており、豪州観光客数が依然第1位であるものの中国人観光客の増加が大きく寄与している。中国の経済成長が鈍化しているといわれるが、彼らの個人消費の拡大と所得増加が太平洋地域の中国人観光客増加につながっている。中国は巨大な市場であり、2009年から2012年の期間、総人口あたりの中国人海外旅行者比率は3.6%から6.1%とわずかな増加とみられるが、実質旅行者数でみれば5,000万人から9,000万人と、4,000万人も増加していることに注目しなければならない。地域では経済活動の約40%を占めるフィジーの観光産業に学ぶところが多く、地域各国は、ホテル、空港、航空機、道路など観光インフラ整備を進める必要がある。
(Radio Australia/ Feb.25, 14)