豪州タスマニア大学のJennifer Lavers博士と英国環境保護センターのAlexander Bond博士が世界遺産に指定されているピトケアン諸島(Pitcairn Group)のHenderson Islandの海岸を3ヵ月間調査した結果、17.6トンにおよぶ約37万7千個の廃棄物を確認したと述べた。Lavers博士は島の廃棄物は世界一多いプラスティック廃棄物の集積であり、プラスティック廃棄物は気候変動と同じく人類にとって大きな脅威であると述べている。世界のプラスティックの年間生産量は1954年の170万トンが2014年には3億1,100万トンに急増している。島の堆積プラスティック17.6トンは世界で生産されているプラスティックの1.98秒分にすぎない。島の北岸では毎日17個から268個が流れ着き、1メートル区間で1.7から26.8個が堆積する計算になる。1平方メートル内では671.6個が堆積し、その約68%が10㎝内の砂の中に埋まっている。これらの多くは人間が毎日使う生活用品である。廃棄物は船舶からの廃棄物ではなく海流に乗って漂着したものである。船舶や漁船の航路でもなく産業施設のある島から少なくとも5,000㎞以上離れた無人島がこれほどまでに廃棄物で汚染されていることは人類だけでなく海洋生物にとっても大きな脅威であると、Lavers博士は述べている。(Radio Australia/ May 16, 17)
太平洋地域
【経済・社会動向】
無人島でプラスティック廃棄物が急増(太平洋地域)
2017.05.29