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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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PIF加盟国増加は当然な現象(太平洋地域)

フランス領である仏領ポリネシアとニューカレドニアが、太平洋の独立国で構成されるPIFに加盟したことは、両地域が依然として国連植民地管理リストに載っていることからみれば、まさに歴史的なことである。フランス外交文書は、加盟が承認されたことにより、両地域の太平洋近隣諸国との連携と協力が一層高まるとしてこの加盟を歓迎している。フランスは10年以上も両地域の加盟運動を行っており、ニュージーランドと豪州はこれを支持してきた。ニュージーランドのJohn Key首相は加盟決定前の演説で、PIFの条約に規定されていないが、太平洋の諸問題について12ヵ月に一度開催される地域共同体の活動の一部を両地域が担うものであると述べた。第36回Parallel Assessmentsの安全問題専門家であるPaul Buchanan氏は、両地域に対する中国の影響力増加が背景にあると指摘している。その一つには、豪州とニュージーランドが加盟国の一員である限り首脳会議の出席を拒否する姿勢を示すフィジーのバイニマラマ首相とPIFとの権力闘争がある。いままさに西側の支配勢力がPIFにその座を占めることになった。バイニマラマ首相は南太平洋における中国勢力の先鋒に立って、間接的に中国外交を担っている。Buchanan氏は今回の加盟決定は、中国、豪州、ニュージーランド、フランスの「代理戦争」(game of proxy)であったとみている。一方、ニューカレドニアのカナク族は2018年に予定されている独立を問う国民選挙(referendum)の前の加盟に反対して、かつ加盟が1996年の仏領ポリネシアにおけるフランスの核実験を認めたことになると反対している。ハワイ放送(Hawaii Public Radio)はオブザーバーとして残っているグアム、米領サモア、北マリアナ連邦の米国領地域の地位について疑問を提示している。(Asia Pacific Repot/ Sept. 15, 16)