アジア開発銀行(ADB)の2016年7月発行のPacific Economic Monitor(PEM)によると、2016年の経済成長率は当初予想より高く3.5％になり、2017年には3.8％と好調に高め推移すると予測している。順調な経済は主要インフラ整備とCyclone Pamの復旧工事の進捗によるものである。PEMは太平洋１４ヵ国の経済を中心に政治・社会情勢を半年ごとに報告しているが、7月14日の前期報は、ほとんどの島嶼国の経済はグローバル経済の中で、前例のないほど深刻な不確実性に取り囲まれていると述べている。それでも、いくつかの小島嶼国では観光、漁業、建設などが予想以上に活発で、PNGなど鉱物資源輸出依存国と並走して、2016年の地域平均経済成長率は3.9%と予測されており、ADBの年初の予測目標を達成している。しかし、PNGの財務悪化とフィジーのCyclone Winstonによる巨額な災害の影響で、地域２大経済大国の成長が鈍化したために、昨年の7.0%にははるかに及ばない。(Vanuatu Daily Post/ July 19, 16)