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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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犯罪組織の暗躍地となった島嶼国(太平洋地域)

南太平洋は、ニュージーランドや豪州に、麻薬や銃砲が不法に持ち込まれる犯罪組織の暗躍地となってきている。警察情報分析担当官によると、アジア系地下組織が太平洋の無人島で、麻薬となるメタンフェタミン(methamphetamine)を大量に製造して、人気のないニュージーランド僻地海岸に陸揚げし、犯罪組織によって都会に持ち込まれている。通常の麻薬密売を超えた大きな犯罪組織の活動が、3年以内に顕著になるとみられている。太平洋諸島は、賄賂に弱く、金融制度が未整備で、国境の監視が行きとどかず、犯罪組織にとって格好の活動の場所となっている。要となる役人の腐敗が無人島でのメタンフェタミンの製造に欠かせない。中国人グループが、中国から幾つもの小島を経由して、ニュージーランドに麻薬Contact NTを輸送する中小船のルートも明らかになっている。中小の船の港の出入りは、税関も見逃すことが多い。2004年にフィジーで見つかった1000kgのメタンフェタミン製造用化学薬品「super lab」は、ニュージーランド、豪州、欧州、米国向けであった。最近、太平洋上で数隻のヨットから、数百万ドルのコカインが見つかり、また、南米からのヨットがトンガの小島に座礁して、200kgのコカインと1死体が見つかっている。
(The New Zealand Herald/ Nov.21, 12)