財政運営の調査を行っていたIMFチームが脆弱な財政運営を速やかに改善するよう政府に勧告した。主な項目は、破綻状態の社会保障計画の見直し、政府財源を食いつぶしている国営企業への補助金削減、金融部門の構造改革等の実施、赤字財政健全化、新に導入した課税制度の早期実施等である。もう一つは、2023年に終了する米国との自由連合協定(COMPACT)によって積み立てられている信託基金が、協定終了後の自主財源維持には大幅に足りず、政府は多額の資金を投入しなければならない状態にある問題である。2011年度の財政は200万ドルの赤字であり、不安定な歳入、供与国からの資金減少、予算を無視した歳出等が慢性的な財政赤字をもたらしている。まず、2017年度までに財政運営を平均1,000万ドルの黒字にする必要がある。これには、GDPを毎年6%成長させなければならないが、2011年の経済政策では自立達成にほど遠い。勧告では、政府は速やかに公務員の給与管理の強化、給与削減を行い、新税制度を導入して財源確保しなければならないとしている。
(Mariana Variety/ Nov.16, 12)
マーシャル諸島
【経済・社会動向】
IMFが健全財政回復努力を勧告(マーシャル諸島)
2012.11.26