スレードPIF事務局長は、今週発表された2012年投資白書(Investment Opportunities in the Pacific islands)で太平洋への投資が各島嶼国に拡散していることを明らかにした。PIF加盟14ヵ国のうち、日付け変更線に近い東側に6ヵ国と西側に3ヵ国があり、投資国には戸惑いがある。太平洋島嶼国貿易・投資委員会はオークランド、シドニー、ジュネーヴ、北京、東京に海外事務所を持ち、輸出促進と投資誘致に活動している。島嶼国首脳は国民生活向上に民間部門の役割が重要であることを認識しており、海外事務所の活動を高く評価している。白書では60件の投資案件が実現または検討されているとして、オンライン・データベースを常に更新して引き合いに備えている。また、手つかずの自然が残されている島嶼国の観光産業の将来性が高く、運輸やホテルなどの投資機会の潜在性が高いこと、コーヒー、バニラ、ココナツのヴァージンオイルなどの自然食品増産の可能性が大きいことなどを強調し、世界市場から遠いが成長の高い隣接するアジア市場に期待、地理的不利な点はIT技術の利用で克服できると述べている。
(Pacific Islands Forum Secretariat/ Aug.8, 12)
太平洋地域
【経済・社会動向】
グローバル化が進む太平洋島嶼国への投資(太平洋地域)
2012.08.20