シンガポールのラッフルズ病院に4月21日入院して、心臓と腎臓の手術を行った76歳のソマレ首相はICUで治療中であるが、息子のアーサー・ソマレ公共事業相は家族間では、首相として退院させない方向で話し合いを進めると述べた。退院しても当分の間シンガポールの長男の家で静養する予定である。
(Post Courier/ June 24, 11)

28日、アーサー・ソマレ氏はポートモレスビーの記者会見で国父として慕われ、国のシンボル的存在であった父ソマレ首相が辞任すると発表した。1975年豪州から独立後、ラバウル出身のソマレ氏が1980年まで初の首相となり、のち1982年、2003年、2007年と首相を務めた。ただ、この3月ケアンズの高級マンションやトリニティー・ビーチの豪邸所有等個人財産を10年以上にわたり隠匿したとして訴追されている。しかも、独立以来外国からの多くの援助資金の用途が不明瞭なこと、鉱山、森林、石油開発等への外国からの投資が増加して余裕資金が増えているにも関わらず、多くの貧しい国民の生活向上に資金が使われていないことに不満が内在していることも事実である。
(PIF/ June 29, 11)