MENU閉じる

PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

Home > 太平洋諸島ニュース > COP30の成果は「極めて弱い」と太平洋の気候活動家が批判(太平洋諸島)

COP30の成果は「極めて弱い」と太平洋の気候活動家が批判(太平洋諸島)

ブラジルで開催されたCOP30は、化石燃料削減を明記しないまま閉幕し、太平洋の活動家から「極めて弱い成果」との評価がなされた。Greenpeace Australia PacificのPacificの部門責任者であるGounden氏は、「科学への攻撃が続き、各国が野心的な合意に至ることが難しくなっている」と指摘した。80ヶ国以上が化石燃料からの移行を前進させるよう求めたが、合意文書には踏み込んだ表現は盛り込まれなかった。太平洋気候ネットワーク(PICAN)のSharma顧問も「野心のギャップは埋まっていない」と述べ、1.5℃目標の達成が危うい状況だと警告した。適応資金の「3倍増」への呼びかけは前向きであったものの、その文言は弱く拘束力に欠けるという。次回のCOP31はトルコのAntalyaで開催され、交渉議長国はオーストラリアとなる。また、プレCOPは太平洋地域で行われる。Gounden氏は、議長国が開催国と分かれる異例の体制のため、役割分担の明確化が必要だと述べた。一方、ツバルのTalia気候大臣は、オーストラリアが化石燃料産業の拡大を支持し続けていることに「失望」を露わにし、地域の連帯を損ねていると批判した。また、オーストラリアの政策が1.5℃達成に整合しないと指摘し、国際司法裁判所(ICJ)の勧告により法的責任が問われる可能性も高まっているとした。オーストラリアは太平洋地域の最大の援助国だが、排出量の大部分を占めていることから、信頼性や地域的な立場にも影響が生じる恐れがあると分析されている。(Radio New Zealand/NOV25, 2025)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/579958/cop30-ends-with-extremely-weak-outcomes-pacific-campaigner-says