ニューヨークで開催された国連総会(UNGA)にて、太平洋諸島の指導者たちが演説し、イスラエル・ガザ紛争に関する立場表明から、深海採鉱、気候変動、プラスチック汚染に至るまで、各国にとって最も重要な問題について語った。
ナウル(Adeang大統領):世界は平和と安全保障に関して、前例のない課題に直面している。ナウルは戦争と紛争に断固反対し、対話と外交が常に分裂に勝たなければならないと信じている。気候変動については単なる環境危機ではなく、「我々の平和、安全保障、そして国家の存続に対する直接的な脅威」である。また、ナウルの「一帯一路」へのコミットメントを再確認し、北京とのパートナーシップがナウルの発展を支えるインフラ、貿易、開発の有意義な機会に貢献している。深海採鉱については当問題の緊急性の観点から、外交だけでなく明確にすることが必要である。
キリバス(Maamau大統領):核兵器のない世界を目指す国連の動きを全面的に支持する。核廃棄物の投棄、放射能汚染水の流出、原子力潜水艦の横行、海洋に重大なリスクをもたらす核実験など、人為的な災害への取り組みに同国がコミットしている。核兵器のない海と世界を提唱することは、平和と安全に対する国連のコミットメントに裏打ちされるべきである。また、キリバスでは気候の問題に直面しているが、回復力を維持している。私たちの島は沈んでいくという話もあるが、私たちには適応し、繁栄するための伝統的で近代的な戦略がある。グローバルな課題に集団で取り組むための礎石として、多国間主義の基本原則を再確認した。
マーシャル諸島(Heine大統領):(気候危機に関する強い提言をした上で、)マーシャル諸島の若い世代の未来は、世界の大国が協力するかどうかにかかっている。私たちは、私たちの制度が将来の脅威(海面上昇や地政学的競争など)に容易に耐えられないのではないかと心配している。世界はさまざまなリスクに直面しており、そのどれひとつをとっても、地球の将来にとって良い兆候はない。(Radio New Zealand/Sep30, 2025)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/574554/what-pacific-island-leaders-told-the-un-general-assembly-about-climate-conflict-and-peace
キリバス
ナウル
マーシャル諸島
【経済・社会動向】
国連総会における太平洋諸島指導者たちの演説 ー1
2025.10.07