パプアニューギニアとオーストラリアは、2025年8月25日(月)にPNGのWohengu外務長官とオーストラリアのMoriarty国防長官が草案に署名したことを受け、歴史的な防衛条約調印に向けて大きな一歩を踏み出した。両国は、太平洋で影響力を増している中国の警戒を受けながら交渉を続けてきた。PNG政府は最近、中国が依然として重要な経済パートナーであることを改めて表明し、貿易、投資、インフラ整備に関して中国政府との関与を継続すると述べた。その一方で、PNGは、一貫して「万人の友、敵はなし」の外交政策を堅持しており、この条約は、PNG政府が最も近い隣国と防衛の将来を共にする意向を示している。PNGのJoseph国防相は、この協定は歴史的なものだと述べ、PNGは10,000人の要員を提供し、必要であればそれ以上の要員を提供することができるとして、この協定を国の歴史上最も重要な安全保障協定と呼んだ。また、PNGのMarape首相はオーストラリア側に対し、PNGの主権的利益が第一であ ることを強調し、国防分野における20年間のロードマップを次のようにまとめた。①軍事力:3つの陸上大隊を維持し、総兵力5,000〜7,000人を維持する。②相互運用性:防衛、警察、災害対応、国家安全保障を支援するため、合同航空団を設立する。③ボランティア:民間人向けの軍事訓練を導入し、国家的な備えを強化するために予備軍を活性化する。④規律: 少なくとも5年間は、新兵に厳格な禁煙・禁酒規則を適用する。⑤自給自足:兵站、給食、医療、技術サービスを内製化し、民間業者への依存を減らす。⑥財務の持続可能性:長期的な実行可能性を確保しながら、内部能力に資金を再投資する。そしてMarape首相は次のように述べた。「将来の世代がより強く、より安全な国を受け継ぐことができるよう、我々は協力して国の安全を確保しなければならない。この条約は、第二次世界大戦に端を発し、数十年にわたる協力関係を通じて強化されてきたPNGとオーストラリアの防衛パートナーシップを拡大し、近代化するものである。」この協定はまた、地政学的にも大きな意味を持つ。中国が融資、インフラ整備、安全保障の提供を通じて太平洋地域での足取りを深めている中、オーストラリアがPNGとより緊密に連携することは、地域の安定に不可欠と見られている。協定締結は両国にとって「画期的な瞬間」であり、PNGが太平洋地域の安全保障の中心に位置づけられることになる。(Pacific Islands News Association/AUG28, 2025)
https://pina.com.fj/2025/08/28/australia-and-png-to-sign-milestone-defence-treaty-on-15-september/