MENU閉じる

PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

Home > 太平洋諸島ニュース > 国王が外交・国防の主導権を握るのか?(トンガ)

国王が外交・国防の主導権を握るのか?(トンガ)

先週、トンガ立法院は緊急投票のもと、外務省を陛下外交部と改称し、皇太子Tupouto'a Ulukalalaの管理の下、国会の外で運営することを決定した。トンガ議会は、この改正の目的を「外交・領事関係の実施と実施の枠組みを近代化・強化するとともに、国益に沿った出入国管理の監視機能を強化すること」としている。この法案には、陛下外交部の設立、 外交部委員会の設立、行政規定、海外代表の任命、規制権限、経過措置などが含まれている。2010年に導入されたより民主的な改革を覆すものである。RNZ PacificはトンガのMoala特派員にこの改革の背景について話を聞いた。 Moala特派員談:“基本的には、外務省が内閣直属の役所から国王直属の役所になったということ、それが大きな変化だ。この背景には、前政権から国防大臣と外務大臣に不満を表明する国王からの圧力があったことが考えられる。国民が驚いたのは、この法律は緊急法として提出され、議論も反対もなく可決されたということだ。国会が首相を選び、首相が大臣やすべての政府機関を選ぶという2010年に行われた改革の逆の始まりにしか見えなかった。これまで、国防省については国王が常に発言権を持っていたが、国防大臣の任命は内閣によるものだった。これからは、外務大臣と同様に国王が直接任命することになる。そして外務省について、外務省の予算は、首相ではなく国王によって監督されることになる。こうした動きに反対する国民請願書が宮内庁に提出されている。この請願書は、国王が国会から出される法案に署名しないよう求めている。多くの人々が恐れているのは、2010年に起きた民主化への道筋が後退し、逆行していくことだ。今回の件で興味深いのは、国会議員の中には2010年の改革を強く支持していた人たちがいたにもかかわらず、この法案が提出されると、全員が賛成票を投じたことだ。トンガでは今、非常に奇妙なことがたくさん起きている。”(Radio New Zealand/AUG15, 2025)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/569989/why-is-the-king-of-tonga-taking-control-of-foreign-affairs-and-defence