中国政府からの台湾排除の圧力を受けたソロモン諸島のManele首相は米国と中国を含む21の支援国を、この地域の首脳会議に招待しないと述べた。太平洋諸島における中国の最大の安全保障上の同盟国であるソロモン諸島は、9月に18カ国が参加する太平洋諸島フォーラム(PIF)の年次総会を主催することとなっている。ソロモン諸島は2019年に台湾から中国に国交を切り替え、4月には台湾を入国優遇対象国リストから除外したが、これは中国が台湾を自国の領土であると主張しているためだ。Manele首相は8月13日に開催されたソロモン諸島議会で、各国の太平洋諸国との関係見直しが完了していないため、今年のイベントには対話パートナーを招待しないことを閣議で決定したと述べた。また、今週に入りこの決定をPIF18か国の指導者に伝えたとも述べた。そして、世界銀行、アジア開発銀行、市民社会団体が参加する予定であると付け加えた。太平洋諸島は世界で最も援助に依存している地域のひとつであり、海面上昇の最前線にある。この地域はまた、米中間の安全保障上の競争激化の焦点でもある。米国の同盟国であるオーストラリアとニュージーランドは最大のPIFメンバーだが、中国、米国ともにPIFには参加していない。ソロモン諸島の野党政治家であるKenilorea Jrは、中国がフォーラム開催期間中に、太平洋の指導者たちと二国間会合を開くことを恐れていると述べた。彼は、一部のPIF指導者には集団に対する裏切り行為と映り、グループの亀裂をさらに大きくする危険性があると述べた。この件に関しての中国大使館からのコメントは発表されていない。(Radio New Zealand/AUG08, 2025)
ソロモン諸島
【PIF関連動向】
米国・中国・台湾の太平洋首脳会議への出席を拒否(ソロモン諸島)
2025.08.18