深海鉱業の大手The Metals Company(TMC)は、8月4日のプレスリリースで、トンガ政府と子会社であるTonga Offshore Mining Ltd.との間の「スポンサー契約改定」を発表した。これは、トンガが国際海洋法によって特別な権利を有する国際水域クラリオン・クリッパートン・ゾーン(CCZ)の深海鉱区のためのものである。トンガとTMCのCCZ内の同国鉱区に関する以前の契約は、2021年に国際海底機構(ISA)の枠組みで締結された。これに関して、米国は自国の公海法が国際水域における深海採鉱の規制枠組みであるとして、事実上ISAの規制に異議を唱えている。また、トンガと同様CCZにおいて特別な権利を有しているナウルは、5月にTMCと新しい協定を結んだが、その協定にはISAと米国の両方の枠組みで採鉱を行うという条項があった。8月4日のTMCの発表によると、トンガの新しい契約は2021年からの「契約条件の更新」であり、この契約が米国とISAの両方の枠組みでの採鉱活動を含むかどうかは明記されていない。トンガの天然資源相は、「この契約は透明性、公平性、環境への配慮を核とし、海底鉱物活動がトンガの長期的な開発目標に有意義に貢献することを確実にするための重要な一歩である」と述べた。先週、RNZ Pacificは、トンガ市民社会フォーラムがトンガ政府に対して、TMCとの新たな協定締結を控えるよう望んでいると報じており、市民社会フォーラムのHavea議長は、「トンガが深海採鉱から完全に撤退することを望んでいる」と述べていた。(Radio New Zealand/AUG07, 2025)
https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/569268/tonga-signs-updated-seabed-mining-agreement-with-the-metals-company
トンガ
【鉱物資源開発動向】
The Metals Companyとの海底採鉱契約更新に調印(トンガ)
2025.08.12