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PACIFIC ISLANDS NEWS [ 太平洋諸島ニュース ]

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太平洋の安全保障と保健の指導者たちが協力関係構築を誓う(太平洋諸島)

スバで開催された「太平洋地域の安全保障と保健分野の指導者による会議」は、規制が追いつかなくなりつつある薬物危機に対して「さらなる協力」を約束し、閉幕した。UNAIDSによると、フィジーのHIV感染率は、アジア・太平洋地域ではフィリピンを上回るレベルまで上昇している。国家HIV対応タスクフォースの委員長であるMitchell博士は、「フィジーはまだ発見と予防対策において必要なところから大きく遅れていると考えている」と言及している。また、直近スバで開催された「太平洋地域・国家安全保障会議2025」において、Mitchell博士は、「太平洋における麻薬取引の拡大が、HIVの蔓延を促進している」と指摘した。UNAIDSの新しい報告書「エイズ、危機、そして変革の力」によれば、2014年以来、フィジーの新規HIV感染者数は驚くべきことに10倍にまで増加している。2024年、フィジーのHIV感染者のうち、自身がHIV感染者であることを認識しているのはわずか36%、治療を受けているのはわずか24%であった。UNAIDSの責任者であるRam氏は、多くの太平洋島嶼国におけるこうした事態は、偏見と差別を助長し、必要不可欠な保健・HIVサービスから彼らをさらに遠ざけてる要因となっており、同性愛関係や性産業、薬物所持を犯罪とする植民地時代の法律がHIV感染者が支援を求めることを躊躇させる原因となっているのではないかと指摘している。フィジー警察のTudravu長官は、「国内での麻薬の蔓延を食い止めると同時に、より広い太平洋地域からフィジー国内への麻薬の流入を食い止め、これら2つの前線で戦わなければならない」と語った。RNZ Pacificの取材に対して、太平洋プログラム責任者であるComolli氏は、「資源を共有し、オーストラリアとニュージーランドの協力を得て、国境を越えた活動を行うことで、警察が内部で変化を起こす余地が生まれる」と述べた。警察や税関などの関与が必要な法執行の問題であることは確かだが、同時に、これらの治安当局が、医師や公衆衛生専門家、メンタルヘルス専門家と緊密に協力することが必要だとされる。(Radio New Zealand/JUL22, 2025)

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/567611/pacific-security-and-health-leaders-pledge-cooperation