3月1日、ウェリントンの国際クリケット競技場、Basin Reserve周辺では、太平洋の音と色彩が溢れていた。クリケットとは異なるスタイルの、しかし、それに劣らず楽しいサモアのクリケット、「キリキティ」がプレーされたからである。「キリキティは、地域社会、文化、楽しさ、健康、そして幸福を体現している。」と、ティラファイガ・タイタンズのキャプテン、Lealofi氏は語る。キリキティは、サモアの国技とみなされており、ニュージーランドでは様々な国籍の人々がプレーしており、3月1日の競技場には、サモア、トンガ、米領サモア、トケラウ、ニュージーランド、フィジー、ニウエ、などの国旗が掲げられていた。クリケットはキリスト教宣教師によってサモアに伝えられ、それを土着のサモア人たちが自分たちの習慣や環境に合わせて適応させたのがキリキティである。例えば、クリケットのバットの材料となるヤナギの木がないため、サモアのキリキティのバットは、パンダナス(蘇鉄)の葉でできている。国際クリケット競技場Basin Reserveは由緒ある会場であり、2024年のキリキティ大会の成功を受けて、2025年は女子チームの参加もあり記念すべき大会となった。キリキティのチームのひとつであるHutt Valley All StarsでプレイしたNaph氏は、このイベントに対するコミュニティの支援は素晴らしいと語り、「地域社会がひとつになる素晴らしいイベントであり、私たちの文化が大きな舞台で輝いており、素晴らしいことである。そして、一般の人々が来て応援してくれるのを見るのはさらに素晴らしいことである。」と述べた。(Radio New Zealand/MAR05, 2025)
サモア
【芸術・文化・スポーツ】
「キリキティ」とは、地域社会と文化が「大きな舞台で輝く」スポーツ(サモア)
2025.03.07