(2) 参入ストーリー バヌアツ共和国では緩和および適応分野においてビジネス参入可能性がある。それぞれの分野 緩和関連技術 ・ 製品 適応ビジネス問わず、エネルギー局(Department of Energy :DOE)などの政府機関よりプロジェクト認証を得て免税レターを獲得することで、関税が免除されるため、公的機関との連携が望ましい。 に導入可能性が高いと想定される日本企業が持つ主な技術・製品は以下のとおりである190。 74 分野 エネルギー 技術・製品 電気自動車、ハイブリッド車、電動バス 急速充電ステーション 屋根置き太陽光発電システム、オフグリッド太陽光システム、 バイオマス発電 食品工場、一般家庭生ごみ、家畜糞尿、下水道施設から発生する未利用な消化ガス等から得られるバイオガスを燃料として発電を行うことで、化石燃料の利用を削減できる 一般家庭、飲食店、食品製造工場などから排出される廃食用油を回収し、バイオディーゼル燃料を製造する。廃食用油からつくったBDFを軽油の代替燃料として使用することで、GHG排出量を減らす。 再エネ発電・蓄電を自律的に制御し、電力を安定的に一定期間供給するシステム。ディーゼル発電機の補完電源としてGHG削減が期待できる。 家庭での電気機器をつないでエネルギー使用状況を「見える化」したり、各機器をコントロールしてエネルギーの自動制御をすることで節電を行うことで、家庭で使うエネルギーを節約するための管理システム。 建物の遮断性を高め、エアコンの使用量を減らし、高効率な給湯器やホーム・エネルギー・マネジメントシステムを活用して、消費するエネルギー量を減らし、家庭での年間エネルギー消費量をおおむねゼロにする住宅。 バイオディーゼル燃料 エネルギーマネジメントシステム ホーム・エネルギー・マネジメントシステム ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 表 6-16 参入ストーリー191 参入(貢献)ストーリー 化石燃料を利用するディーゼル車/バスを電気自動車や電動バスなどに代替することで、GHG排出量を削減することができる。これらの設置については、現地側の需要およびインフラ整備状況による。 蓄電式 超急速EV充電器であるPowerX Hyperchargerは、EVの急速充電が可能なだけでなく、設置が簡易で、再エネを100%利用できる。 屋根置き太陽光発電システムや個人でも設置可能なオフグリッド太陽光発電システム。たとえば、スーパーマーケットの屋根に設置して自家消費用に発電したり、工場の屋根に設置して電力の一部を再エネに置き換えたりすることでGHG排出量を削減する。 190 事業マッピングですでに事業が行われていたとしても、バヌアツ政府の政策(NDCなど)において特に言及191 同参入ストーリーに記載する日本企業の技術・製品・ノウハウは「環境省JCM資金支援事業(2013~2022年度)採択案件一覧表(環境省(2022))」、「令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(二国間クレジット制度資金支援事業のうちコ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業)(環境省(2022))」「日本企業による途上国における適応グッドプラクティス事例集2022年2月(経産省(2022))」、「気候変動適応情報プラットフォーム」(https://adaptation-platform.nies.go.jp/)、「電動バス導入ガイドライン(国土交通省 自動車局(2018))」JICA民間連携事業各種報告書など公的機関が公表している資料、ウェブおよび技術・製品を有する日本企業の公開情報(ウェブ、プレスリリースなど)を参考に作成した。 され導入が期待されている技術・製品についても表に含めた。
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