表 4-17 参入ストーリー99 参入(貢献)ストーリー 化石燃料を利用するディーゼル車/バスを電気自動車や電動バスなどに代替することで、GHG排出量を削減することができる。これらの設置については、現地側の需要およびインフラ整備状況による。 設置が簡易で再エネを100%利用できる蓄電式超急速EV充電器は、電気自動車、ハイブリッド車を普及するために必要な装置である。 屋根置き太陽光発電システムや個人でも設置可能なオフグリッド太陽光発電システム。たとえば、スーパーマーケットの屋根に設置して自家消費用に発電したり、工場の屋根に設置して電力の一部を再エネに置き換えたりすることでGHG排出量を削減する。 超低落差や落差を必要としない水力発電機など。無電化地域におけるジェネレーターの使用などを削減させることで、GHG排出量を削減する。 電動モーター、電動推進機を利用小型船舶、船舶用蓄電池を利用することで、従来の船舶よりもGHGの排出量を抑えられる。また、低炭素船舶を利用することでバンカー燃料の使用削減にもつながる。 緩和関連技術 ・ 製品 (2) 参入ストーリー フィジー共和国では緩和および適応分野においてビジネス参入可能性がある。それぞれの分野39 ルギー資源が残っていることが示されている。また、バイオ燃料、ハイブリッド車、電気自動車の利用拡大や、小規模な再生可能エネルギーシステムへの投資を通じて、地上輸送に使用される化石燃料の代替が求められ、海上輸送における再生可能エネルギーの利用や、船舶やエンジンの効率化にも、さらなる可能性があるとしている。 フィジー共和国では事業者側への参入インセンティブが多く用意されている。上述のとおり、エネルギーセクターにおいては、再エネプロジェクトおよび熱電供給システム(コジェネレーション)、電気自動車充電ステーションの設置、電気バス事業に、リサイクル事業者などがある。他にも、農業、漁業、森林、保健、観光セクターなど適応分野でビジネスを検討する事業者にとっては活用可能なインセンティブがあるため、緩和・適応分野問わず、インベストメント・フィジー(Investment Fiji)97に確認・相談することが望ましい。 に導入可能性が高いと想定される。日本企業が持つ主な技術・製品は以下のとおりである98。 分野 エネルギー 農業 技術・製品 電気自動車、ハイブリッド車、電動バス 急速充電ステーション 屋根置き太陽光発電システム、オフグリッド太陽光システム、 マイクロ/ピコ水力発電 電動モーター利用小型船舶、電動推進機、船舶用蓄電池、低炭素船舶など スマート農業 人工衛星の画像データやリモートセンシング技術を通じてNれ導入が期待されている技術・製品についても表に含めた。 97 https://www.investmentfiji.org.fj/investment-opportunities/investment-incentives 98 事業マッピングですでに事業が行われていたとしても、フィジー政府の政策(NDCなど)において特に言及さ99 同参入ストーリーに記載する日本企業の技術・製品・ノウハウは「環境省JCM資金支援事業(2013~2022年度)採択案件一覧表(環境省(2022))」、「令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(二国間クレジット制度資金支援事業のうちコ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業)(環境省(2022))」「日本企業による途上国における適応グッドプラクティス事例集2022年2月(経産省(2022))」、「気候変動適応情報プラットフォーム」(https://adaptation-platform.nies.go.jp/)、「電動バス導入ガイドライン(国土交通省 自動車局(2018))」JICA民間連携事業各種報告書など公的機関が公表している資料、ウェブおよび技術・製品を有する日本企業の公開情報(ウェブ、プレスリリースなど)を参考に作成した。
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