3) 導入促進策 エネルギーセクターにおける導入促進策として、以前はSHSの導入補助やFITがあったものの、2022年9月現在では確認できない54。事業者側に対しては、①長官の承認を得て再エネプロジェクトおよび熱電供給システム(コジェネレーション)に関する新たな事業を行う場合、5年間の免税が認められ、再エネ関連商品の輸入関税も免税される。②電気自動車充電ステーションの設置に関する事業者は7年間の税制優遇措置および同ステーション開発に係る投資総額(5万ドル)の10%の補助金が交付55され、電気バス事業には55%の税額が控除される。③リサイクル事業者に対しての免税措置と設備投資への税制優遇処置がなされる56。また、電気自動車の導入に対するインセンティブとして、すべての電気自動車に対するVATと関税をなくしたり、現地企業が電気自動車を5台以上購入した場合は1台につき1万ドルの現金割引がなされたりするなど、電気自動車の導入に対するインセンティブが厚い57。さらに、②の電気自動車充電ステーションの設置や、電気バス事業に関してはLEDSの「陸上輸送」の達成にも関連する。日本企業が「陸上輸送」のキーアクションを推進していく場合、ステーション開発を含むインフラ開発事業も併せて検討することが望ましい。 4.1.2. セクター別情報 (1) セクター別GHG排出量 表 4-3 セクター別GHG排出量(MtCO2e:二酸化炭素換算100万トン) 「海上輸送」では低炭素船舶、そして国内航行では国内機種の入れ替えがアクションとして明示されているなど、日本国内の自動車/船舶メーカーの参入が期待される セクター別GHG排出量は以下のとおりである。 LEDSでは再エネ導入だけでなく「輸送」に関連するキーアクションに着目されており、さまざまな技術導入が求められている。たとえば、「陸上輸送」ではハイブリッド車や電気自動車が、GHG合計(LUCF含む) All GHG 2.82 1.9 CO2 0.67 CH4 N2O 0.17 F-Gas 0.09 分類 GHG合計(LUCF含まない) 0.28 -0.65 0.67 0.17 0.09 0.37 0.48 No Data 0.48 0.23 No Data 0.14 No Data No Data No Data 農業 バンカー燃料 産業プロセス 0.17 0.09 0 0 0.09 27 -2.54 -2.54 0 0 No Data 0.13 No Data 0.12 0.01 No Data No Data 土地利用・林業(LUCF) 廃棄物 エネルギー 2.15 1.81 0.33 0.02 策を机上調査で調べたところ確認できなかった。 54 IT Power (2014)REVIEW OF EXISTING SUBSIDY AND INCENTIVE SCHEMES FIJI。2022年9月にそれぞれの施55 https://www.fiji.gov.fj/Media-Centre/News/Feature-Stories/Leaf-Capital-Launches-E-Mobility-Transportation-in 56 https://www.trade.gov/country-commercial-guides/fiji-renewable-energy 57 https://www.fiji.gov.fj/Media-Centre/News/Feature-Stories/Leaf-Capital-Launches-E-Mobility-Transportation-in
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